技術資料

はじめに

「昨今の防球ネットをめぐる環境は大変厳しいものとなっております。年間数件の防球ネット倒壊のニュースを目にするようになりました。これは防球ネットに関する設計・施工・維持管理の共通の指針がないことが原因と考えられます。これらの文献はほとんど存在せず0から作り出さなければなりません。よって、ここに仮の指針を公表いたします。
この指針に対して、「この項目はおかしいのでは?」、「この数値は矛盾するのでは?」等の問題提起や「この部分の区分けをもう少し詳しく表記してほしい」、「この項目を図解で表してほしい」等の追加要望、「我々は○○の部分では△△という工法で対処している」等の技術提案があれば、ぜひ当協会にご連絡いただければより良いものが完成し、利用者である子どもたちがより安全で安心できる学校生活又はスポーツライフを送れると信じていますのでご協力のほどよろしくお願いします。」
また、当指針は2年後(2026年)をめどに意見を集約し完成予定です。

奥田 邦晴

計画指針

計画指針(柱)

防球ネット計画参考指針について

防球ネットの設置されている施設は教育施設とスポーツ施設が主体となっています。これらの施設は少子高齢化により今後減少していくものと予想されます。また、避難所、避難場所と認定されていることも多く防災拠点の意味合いも考慮しなくてはならない施設です。しかしながら、現在まで防球ネットに関して維持管理業務が行われないまま40年以上経過した施設が増え始めています。限られた予算の中でいかに50年先、100年先を見据えた計画を立てるかが必要になってくると思われます。
それらを踏まえて防球ネットおよび防球ネットを有する施設運営を含めた計画立案を当協会として発信していきたいと考えています。

《 主柱の検討 》

当協会が発行している「既設防球ネット点検マニュアル」を元に各管理者が点検を行い、現在の施設状況を把握し、今後の必要の予算の試算及び災害時の防災拠点としての役割を踏まえて管理している施設に合うものを選択してください。

コンクリート柱と鋼管柱の大まかな違い

 価格鋼管柱を100とした場合、コンクリート柱は60~80と安価である。
 重量鋼管柱を100とした場合、コンクリート柱は200~400と高重量である。
(例:H15mの防球ネットの場合、鋼管柱は1,000㎏程度ですがコンクリート柱は2,000~3,000㎏になります。)

大まかな地盤の状態

地盤の状態安定した地盤安定した地盤:ハザードマップで概ね良好な地域。砂、粘土、シルト層があまりない地盤。
不安定な地盤不安定な地盤:災害時に地盤の変形が予想される地域、液状化、土砂災害、津波等の水害が予想される地域。

【管理施設が多い又は危険な施設数が多かった場合の対応方針】

A管理施設が150件を超え、点検結果でAが2つ以上確認された施設が30件以上ある管理者は今後、多くの施設で全面改修が連続して必要になる可能性が高くなります。現在我々が把握している改修率でみると1年間に2施設以上防球ネットを全面改修できている管理者は一部を除きほとんどありません。これらのことから改修率をあげることと予算配分を考えるとコンクリート柱で検討する必要があります。安価なコンクリート柱で危険な施設を1つでも多くなくしていくことを優先するのが理想的です。
B管理施設が300件を超える管理者は年間3施設を改修しても100年かかります。その場合鋼管柱、コンクリート柱どちらの製品も改修率を上げないと安全な改修が間に合いません。よって、対象施設の選定も必要になります。初めに安定した地盤で40年後、社会情勢により存続しているか不明な施設は安価なコンクリート柱を選択、不安定な地盤で避難所だけでなくその地域の防災拠点となっている施設は重量の軽い鋼管柱を優先するのが理想的です。諸事情から改修率があげられない場合は最重要部位のみの改修等、運営上で対応するしかないので協議が必要になります。

【災害対策を重視した場合の方針】

A大きな災害が予測される地域では場所により製品を区分する必要があります。
初めに、防球ネットは基本的に地震には強い製品です(風による応力の1/5以下)。
よって、地盤が安定している場所では安価なコンクリート柱を、不安定な地盤では倒壊時の被害、倒壊後の撤去作業を考え重量の軽い鋼管柱を優先します。
B対象施設周辺の道が狭く隘路となっている場合は最悪な状況を考慮して折れない鋼管柱(基本的に曲がる)を優先します。
C関係各所と歩調を合わせるため緊急輸送道路に隣接する施設では重量の軽い鋼管柱を優先します。

【景観(美観)重点地区の場合】

上記、予算圧縮と災害対策を考慮し管理者の判断で地域に合った製品選択を優先する。

※ここ数年間で改修作業を年3件以上進めていなかった管理者はこれから大きな予算を防球施設改修に投じることになると思われます。我々が行った色々な施設管理者とのヒアリングからハード面だけでは対応できなくなる可能性が高いと結論付けています。よって、ソフト面からもアプローチする必要があります。例えば教育施設では施設単位で課外活動の制限を行ったり、スポーツ施設では複数地域の施設管理者が1施設を共有する統廃合を行ったり、教育施設とスポーツ施設を両管理者が共有しハード面の施設整備が高額になるものは地域で数量を限定して統廃合を進める必要が数十年後に発生すると思われます。

計画指針(施設)

ここでは施設及び競技別の高さや仕様の参考値を紹介しています。様々な条件により下記に示す数値が大きくぶれる可能性もありますので対象施設の立地条件や利用者層の幅を考慮し施設に合った製品選定を行ってください。理想の設置高は設置場所(外的要因)により0ⅿ(ネット必要なし)~H50ⅿ又は天井ネット付きと色々可能性があり範囲外でも問題ありませんが、目安として下記高さを示します。

【共通事項】

防球ネット一般的な防球ネット。柱は鋼管かコンクリートで網は化繊ネット。
防球フェンス防球ネットの網が金網になっているもの。
フェンス概ね2mピッチで金網を網とし胴縁で接続されている。
バックネット防球ネット、防球フェンス、フェンス、ハンガータイプと4タイプある。
防砂ネット目の細かいシート状のネット。防砂のほかに防塵、防風、遮光、目隠しとも呼ぶ。
防矢ネット弓道、アーチェリーで使用する矢を防ぐシート状のネット。
ジョイントビーム端末、コーナー、R部で柱上部に必ず取り付ける横材。
横ワイヤーネットを結束する横方向のワイヤー。3m未満の間隔が望ましい。
縦ワイヤーネットを結束する縦方向のワイヤー。2スパンに1本以上の間隔が望ましい。
地際部の処理コンクリート柱:必要なし
鋼管柱:コンクリートにておおう。柱は点検のため何も行わないかクリアー防食塗装とする。
防球網強風が予想される地域や強風が予想される高さ以外では基本的に糸径の太いネットを使用するのが望ましい。これは数十年経過したのちの防球網の網張り替え時に、糸径を設置網より細くし風荷重を軽減させ、母材(主柱)の負担を減らすことにより安全性を高められるからです。ただし、糸径を太くすることにより風荷重が大きくなり、高い柱強度が要求され高コストになる可能性もあるのでバランスと考える必要があります。
天井ネット100㎜目以上のネットは屋根とみなさず固定張りでも問題ないと思われるが清掃や維持管理ができる高さとするのが望ましい。45㎜目未満のネットは雪が積もる可能性があるので固定張りの場合は屋根と考えるのが妥当と思われる。
昇降式の場合は簡単に天井ネットを降下させることができるので仮設として考えられる。スライド式は最終的にネットだまりができるのでネットだまり部分がどこに格納されるか、及びネットだまりの面積によって考え方が異なるので注意が必要である。どちらにせよ固定張り及びスライド式は使用実態により特定行政庁が判断するので事前協議が必要である。

【A:小学校】

高さ周囲に危険が無い:H2,000フェンス~H6,000防球ネット
周囲に住宅がある:H6,000~H10,000
一般開放がある施設:H10,000~H15,000
ネット下1段は糸径が太いもの(2.7㎜以上)を推奨する。
上段ネットの仕様は自由である。
バックネット野球・ソフトボールを行う小学校はH4~6mフェンスタイプのバックネットを推奨する。

【B:中学校】

高さ周囲に危険が無い:H2,000フェンス~H8,000防球ネット
周囲に住宅がある:H8,000~H15,000
軟式野球をする施設:H10,000~H15,000+天井ネット付きバックネット
ネット下1段は糸径が太いもの(2.7㎜以上)を推奨する。
上段ネットの仕様は自由である。
バックネットネットは全面糸径3.2㎜以上の太いものを推奨する。
野球を行う中学校はH8~10m天井ネット付きバックネットの設置を推奨する。

【C:高校】

高さ周囲に危険が無い:H2,000フェンス~H10,000防球ネット
周囲に住宅がある:H10,000~H15,000
硬式野球をする施設:H12,000~H20,000+天井ネット付きバックネット
ネット下1段は糸径が太いもの(2.7㎜以上)を推奨する。
上段ネットの仕様は自由である。
バックネット野球を行う高校はH10~15m天井ネット付きバックネットを設置する。
下3段は糸径が太いもの(3.2㎜以上)を推奨する。
上段は糸径が太いもの(2.7㎜以上)を推奨する。

※各教育施設においてはグラウンドを新設する場合は防球ネットの柱1m付近には樹木を配置せず、低木は1m以上離れた場所に、中・高木は4m以上離れた場所に植樹するのが管理上望ましい。
※下段(GL~3m)に糸径の太いネットを推奨している理由として人の手が届く範囲、又はものを立てかけれる高さであることから破損が一番多い。そのため張替えや補修工事を軽減させるため太い糸を推奨しています。

※高校生が硬式野球を行った場合、防球ネットのみで外部への飛球を防ぐにはH30~50mの防球ネットが必要になります。その場合予算が億単位になるため天井ネット付きバックネットを使用しますが天井ネットの先端はピッチャーマウンドとバッターボックスの中間あたりまで必要になることと先端にタレネットも必要になります。

【D:野球場】※基本的に収入が期待できる施設。プロ野球で使用を想定したスタンドに奥行きがある野球場

高さ内野:H25,000~H50,000
外野:H10,000~H40,000
ネット昇降式:仕様は自由である。
固定式:張替えの費用が高額になるので強力糸を使用し張替え頻度を減らす。
人の手が届くところは糸径が太いもの(2.7㎜以上)を推奨する。

【E:野球練習場】※基本的に収入が期待できる施設。公式試合可能なサブグラウンド

高さ内野:H15,000~H40,000
外野:H6,000~H30,000
ネット昇降式:仕様は自由である。
固定式:張替えの費用が高額になるので強力糸を使用し張替え頻度を減らす。
人の手が届くところは糸径が太いもの(2.7㎜以上)を推奨する。

【E-2:野球練習場】※練習用サブグラウンド

高さ内野:H6,000~H40,000
外野:H3,000~H20,000
ネット昇降式:仕様は自由である。
固定式:張替えの費用が高額になるので強力糸を使用し張替え頻度を減らす。
人の手が届くところは糸径が太いもの(2.7㎜以上)を推奨する。

※昇降式はネットを降下させて地上部でネットの張替えや補修ができるので安価なネットを使用して頻繁に補修するのも、良いネットを使用して補修の頻度を減らすのも自由である。

【F:少年野球及びソフトボール練習場】

高さ内野:H8,000~H12,000
外野:フェンスH2,000~H8,000
ネット下1段は糸径が太いもの(2.7㎜以上)を推奨する。
上段ネットの仕様は自由である。

【G:バックネット(高さはグラウンドから)】

【プロ野球想定】※基本的に収入が期待できる施設。

高さスタンド前ハンガーH10,000~H15,000
SUS304つや消し酸化被膜処理(黒色)溶接金網(3.2又は4.0×50×100目)
又は高分子量ポリエチレン1760T/8本/40㎜目化繊ネット。
両タイプ全面張り。又は下段溶接金網、上段化繊ネット。

【内野観客保護用】※バックネットの両翼内野席保護用バックネット

高さH5,000~H10,000
(プロ野球対応で対応可能であれば柱がないタイプが望ましい。)
可視性を重視するため高分子量ポリエチレンを使用した協力糸で糸径の細いもの(1.5㎜以下)を推奨する。

【野球練習場】

高さスタンド前ハンガー式H10,000~H15,000
SUS304つや消し酸化被膜処理(黒色)溶接金網(3.2又は4.0×50×100目)か菱形金網
又は高分子量ポリエチレン1760T/8本/40㎜目若しくは糸径の太い化繊ネット(3.2㎜以上)。
両タイプ全面張り。又は下段溶接金網、上段化繊ネット。

【野球もできる多目的広場】

高さフェンス式バックネットH4,000~H8,000
糸径の太い化繊ネット(3.2㎜以上)か金網。若しくはフェンスタイプのバックネット。

【ソフトボール及び少年野球場】

高さフェンス式バックネットH4,000~H8,000
糸径の太い化繊ネット(3.2㎜以上)か金網。若しくはフェンスタイプのバックネット。

※高尺ネットや高分子量ポリエチレン及びSUS304つや消し酸化被膜処理(黒色)溶接金網を使用した施設は高額な維持費が発生するので基本的には収入が期待できる施設又は、可視性を重視する施設に使用するのが望ましい。

【H:サッカー練習場】

高さ周囲に危険が無い:H2,000フェンス~H6,000防球ネット
周囲に住宅がある:H10,000前後
周囲に幹線道路がある:H15,000~H20,000
ネット下1~2段は重量のあるボールが勢いを保ったままネットに接触する可能性が高いことと
多様なボールを使用して練習することが考えられるので100㎜目は避け強度の高い
糸径2.7㎜以上で網目45㎜目以下のネットを使用する。
上段ネットの仕様は自由であるが100㎜目のネットを使用する場合、糸径2.7㎜以上の太いネットを使用する。

【I:フットサル練習場】

高さ周囲に危険が無い:H2,000フェンス~H6,000防球ネット
周囲に住宅がある:H10,000前後
周囲に幹線道路がある:H12,000~H15,000又はH5,000~H6,000天井ネット付き
ネット全面に重量のあるボールが勢いを保ったままネットに接触する可能性が高いことと
コートとネットが1~3m程度しか離れていない場合が多いので100㎜目は避け強度の高い糸径2.7㎜以上で網目45㎜目以下のネットを使用する。
天井ネットの仕様は自由である。

【J:テニス場(軟式・硬式)】

高さ標準:H4,000フェンス+下段H2,000防風ネット
周囲に住宅がある:H4,000~H8,000
周囲に幹線道路がある:H8,000~H12,000
ネットフェンス又は糸径1.5㎜~2.5㎜程度の一般的なネット。
下段の防風ネットは充実率60%以上のものを使用し高さは3m以下に抑える。

【K:弓道場】

【近的場】

高さ側面:H2,500~H6,000防矢ネット
正面:H4,000~H8,000防矢ネット
タレ:下部有効H2,500以上、H5,000~H8,000。
例:射位=GL+1,700(FL+1,400)。
タレ=射位→12m、下部有効開口GL+2,400~2,600。
ネット幅2,000~3,000。
的場軒下高さ=3,500~4,000又は正面ネットH4,000~5,000。
ネット側面:1S以上
正面:2SA以上
タレ:2SA以上
※ネット仕様は最低スペック

【遠的場】※施設立地条件により大きく異なる

高さ側面:H2,500~H10,000
正面:H6,000~H10,000
タレ:矢の最高到達点が利用者によりGL+8mになる場合もあるので設置は利用者及び施設管理者との協議が必要になる。
基本的には外部に矢が出ても問題が発生しないような立地条件にて計画する。
ネット側面:1S以上
正面:2SA以上
タレ:2SA以上
※ネット仕様は最低スペック

【L:アーチェリー場】※施設立地条件により大きく異なる

高さ側面:H2,500~H10,000
正面:H6,000~H10,000
タレ:H6,000~H10,000(下部有効H3,000~H5,000)
ネット側面:2SB以上
正面:2SA以上の2重張り
タレ:2SA以上の2重張り
※ネット仕様は最低スペック

※K弓道場及びⅬアーチェリー場は飛球がボールではなく矢になるので外部に落下するだけで大きな問題になる可能性があります。設置場所や配置向き等の基本設計より専門メーカーと利用団体の2者を含めた、高さ、材質の協議を行うことが重要になります。また、ネットの種類も設置場所、高さ、位置により異なるので専門メーカーとの協議が重要になります。

【M:ラグビー・アメリカンフットボール】

高さ周囲に危険が無い:H2,000フェンス~H6,000防球ネット
周囲に住宅がある:H10,000前後
周囲に幹線道路がある:H15,000~H20,000
ネット下1~2段は重量のあるボールが勢いを保ったままネットに接触する可能性が高いことと多様なボールを使用して練習することが考えられるので100㎜目は避け強度の高い糸径2.7㎜以上で網目45㎜目以下のネットを使用する。上段ネットの仕様は自由である。

【N:バスケット(3×3)】

高さH5,000を基本とする。
設置場所の条件によっては天井ネットを設置するのが有効である。
ネット全面に重量のあるボールが勢いを保ったままネットに接触する可能性が高いこととコートとネットが1~3m程度しか離れていない場合が多いので100㎜目は避け強度の高い糸径2.7㎜以上の網目45㎜目以下のネットを使用する。天井ネットの仕様は自由である。また、音を気にしない立地であればフェンスが有効である。

※以上になりますが、今後さらなる協議を進め、より現実的な物に発展させていきたいと思います。内容が変更される可能性が現状高いですが今までに何もなかったところから、新たな共通の指針作りを行うので今後ますますのご協力をよろしくお願いします。

構造基準

構造基準

【防球ネット構造検討指針について】

防球ネットの安全を維持するため構造検討における統一された方針を下記に指針をまとめます。

【共通事項】

風荷重を受ける対象主柱、ジョイントビーム、ネット、その他主柱に付帯するもの。
高さH15ⅿ未満の検討・風圧力は建築基準法施行令第87条及び平成12年建設省告示第1454号。
・基礎は基本的に配電規定。特異な条件では独立基礎か杭基礎(ブロムス式)。
 高さH15ⅿ以上の検討


高さ15ⅿを超える工作物は基本的に下記計算式によるが各地域による考え方の違いもあるので監督員と協議を行う。
・風圧力は建築基準法施行令第87条及び平成12年建設省告示第1454号。
・基礎は独立基礎又は杭基礎(ブロムス式)。
・高さが20mを超える場合は避雷針設備が必要になります。
・高さが60mを超える場合は航空法の適応、大臣認定が必要になります。
天井ネットの考え方・昇降式の場合は、簡単に地面にネットが降下できるものを建築物ではない仮設として取り扱う。
・固定式の場合は担当特定行政庁の判断を仰ぎ工作物に該当する場合はその地域の積雪荷重を天井ネット前面に充てて検討を行う。
・昇降式の場合は簡単にネットが降下する場合は仮設とし風荷重のみの検討とする。

【個別構造検討】

施工基準現状、各メーカーが組立手順書(施工計画書)に記載する
定期検査


【15m未満】
・竣工時から2年以内に当協会専門員と施設管理者共同でマニュアル(令和6年度完成予定)を使用して検査を行う。
・施設管理者による1回/3年の定期検査を行う。ただし、3年未満でも施設管理者が交代する場合は引継ぎとして検査を行う。
・定期検査で何も問題ない場合にも35年経過したものは当協会専門員と共同で検査を行う。
【15m以上60m未満】
・施設管理者が1回/1年マニュアルを使用して検査を行う。
・1回/15年当協会専門員による目視検査を行う。
・35年目には当協会専門員による精密検査及び改修計画の検討を行う。
・昇降機設備及び駆動部は1回/5年、当協会員による目視検査を行う。
柱の現地加工(切断、穴あけ、溶接等)コンクリート柱:原則禁止。製造メーカーに確認する。
鋼管柱:製造メーカーに確認後、監督員の許可をもらい加工する。
鋼管柱の腐食予防処理GL部(土又は表層材)まで基礎コンクリートを立ち上げシールやカバー等の目視検査時に邪魔になる防食材は取付けない。防食処理を行う場合はクリアー系の塗料にて防食処置を行う。
ネットの張替え・ネットの種類を変える場合は充実率が既設同等または、既設以下とする。
・充実率の高いネットを設置する場合は既設計画設計時のメーカーに確認する。
昇降式の考え方・部分降下の場合、強風で巻き上がったり、積雪時の圧雪で危険なため、降下スタイルは全降下で降下時にネットの8割以上が地面に設置していることとする。
・基準風速を使用するのは管理者数により降下時間が数分異なり降下中に風速が変わる可能性があるため、降下時の想定風速は基準風速で計算を行い、その基準は20m/sとする。
・基本的に10m/S以上の風では昇降ネットをコントロールするのは難しいため、システム構造検討は上記となるが手動昇降の場合は瞬間最大風速10~12m/sにて降下させる。
・これらのことを取扱説明書に記載し風速計とセットで提供する。
嵩上げの考え方再構造計算のうえ問題が無い場合を除き対応不可能とする。

施工基準

作成中(2024年5月完成予定)

検査基準

作成中(2024年5月完成予定)

維持管理基準

一般社団法人 日本防球ネット施設業協会

住所:広島県広島市中区舟入南4丁目1番7号

電話:082-532-9560

FAX:082-532-6102

Eメールアドレス:info@n-boukyunet-fa.com